メガバンクは大銀行同士の合併・統合だけに、まず銀行本体の統合作業から着手しました。作業の大半はシステムの統合です。00年ころ、ある大手ITベンダーは、こう予測していました。「リテール銀行、ホールセール銀行、投資銀行のシステム統合を実施し、最後にクレジットカード業務のシステム化を図る。なぜなら、この分野は顧客データベース化が必須で、都銀は構築していないからだ」大手銀行は数千万単位の顧客を擁しながら、顧客情報のデータベース化は意外にも立ち遅れていました。たとえば、自行に複数の口座を持つ人は別々に管理されています。口座情報が一元化されていないのです。ペイオフ解禁によって名寄せをする必要が生じ、現在やっと顧客データベースの構築が進みつつあります。こうした作業と同時進行的に、クレジットカード業務の取り込みを始めたわけです。いままでリテール業務の煩雑さを嫌っていた銀行が重い腰を上げたのは、企業の銀行離れによって個人業務を収益の柱にせざるを得ないからでもあります。東京三菱銀行がVISAカードとの1枚化カードを05年から売り出しました。みずほ銀行も05年にクレディセゾンとの間で1枚化キャッシュカードを発行しました。顧客データベースの構築には、購買情報も搭載しているクレジットカードはのどから手が出るほどほしい情報資源であり、そのためにキャッシュカードとの1枚化を急ぐのです。
投資家は、実際には、ドルを買って、それを売る必要はなく、この先物投機の清算会社から差益金五円を受け取るだけである。これを先物の差金決済という。逆に、ある投資家が三ヵ月後の直物レートが1ドル=九五円になる確率が高いと予想していれば、その投資家は三ヵ月先物でドルを売って円を買う契約を結ぶであろう。三ヵ月経ってこの投資家が予想した通り、直物レートが1ドル=九五円になれば、投資家は直物市場で1ドル九五円でドルを買い、その1ドルで先物契約を決済すれば、一〇〇円を手に入れることができる。直物市場で九五円で手に入れたドルを、先物で一〇〇円で売るわけであるから、差し引き五円の利益が得られる。これも先物投機であり、この場合にはドルを売っているので、先物ドル売り投機になる。円についていえば、円を買っているので先物円買い投機である。
当初はフランスのメーカーがカードを供給していたが、大日本がその地位を奪い取った。メーカーは新規事業の開拓に積極的だ。日本の銀行は当初、モンデックスに消極的で、その運営ノウハウの主導権は完全に英国のナショナル・ウェストミンスター、ミッドランドに押さえられた。しかし技術面で、日本企業がモンデックスを支える体制が出来上がった。メーカー側は銀行業務の取り込みにも動き始めた。日立製作所の磯部専務が、「モンデックスジャパン」設立の根回しを始めたのは九五年秋。ちょうど英国のスゥインドンでモンデックスの実用実験が始まっていた頃だ。かつてモンデックスは都市銀行各行に参加を打診したが、各行とも時期尚早と断った。ただ、いつまでも手を打たないと取り残されかねないので、同専務が日本興業銀行に協力を求め新会社設立のメドをつけた。