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ぼくは電話のベルの音を消すために旅行鞄のお世話になる必要はなく、枕元の電話のコンセントを抜いてしまえばそれで済む。しかし、このコンセントも簡単なようで現実には有効に活用しにくい仕掛けである。と言うのは、前夜寝る前に「明日は休みだから朝寝しよう」と思って、電話コンセントを抜いておくというところまでは気が回らないものだからだ。(週末の夜遅くに寝る頃は、たいてい酔っぱらっているしね。)そこで電話で起こされた後にボヤキながらコンセントを抜いて、また寝るわけだが、一度目を覚ましてしまうとなかなか眠れない。

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しかも、起きた後にコンセントを再び挿しこんでおくのを忘れやすく、そうなると休みが明けてからの夜遅くに、仕事場から寝床にいるはずの妻に連絡の電話を入れても通じない、ということが起こりがちなのである。こういう事態を避けるために、スイッチを切ると一定の時間、たとえば8時間だけ、その電話が“死んで”いて、その後に自動的に生き返る仕掛けがあればいいんだがなあ、と思う。さらに週間プログラムタイマーが付いていて、寝室の電話は土曜日曜の午前は鳴らないようにセットできればなお有難い。近頃のビデオデッキのタイマー機能を考えれば、このくらいの仕掛けは技術的には至極簡単にできるはずであるのに実際には手に入らない。電話事業が民営化されると同時に、これまで厳しい認定を必要とした民間企業の電話機生産も大幅に自由化され、家庭用の電話機のデザインや機能が多様化したが、今、ここに記したようなごく普通に起こりがちな問題に対応できる機能を持つものはない。事務所用の複雑な機構の機種にはあるいはそういうものもあるのかも知れないが、少なくとも家庭用としてはまだ市販されていないようである。